地方で働くメリット

前回のブログでは、U・Iターンでの転職は簡単ではない理由についてお伝えしました。
年収面、企業規模や職種、休日や労働時間などのギャップがネックになることが多いですね。
待遇や企業規模などの数字だけで判断すると、地方で働くことに対するハードルは
高いように感じますが、もちろん地方で働くメリットもたくさんあります。
弊社は福岡にありますので、東京から福岡へのU・Iターン転職を想定して考察していきたいと思います。

①収入について
東京の大手企業から九州本社の大手~中堅企業に転職をする場合、年収が1割~3割ダウンすることが想定されます。
額面だけで考えると、収入減少はネガティブに考える方が多いでしょう。
ただ、生活のトータルコストを考えると、実は額面ほどの収入減は感じにくいかもしれません。
例えば、家賃や住宅の購入価格。
家賃相場で考えると、1人暮らしの物件で福岡市内の家賃相場は東京23区内よりも2~3万円、
ファミリー向けであれば5~7万円ほど割安になります。
住宅の購入になると、福岡では2000万円~5000万円台が相場で、東京の価格の約半分ほどです。
家賃と同様、駐車場の費用なども当然差があり、福岡は東京の半分かそれ以下になります。
収入が減ったとしても、地方では生活コストも減ることが多いため、生活への影響はさほど大きくないことが多いです。

②仕事内容について
転職をして、所属する企業の規模が小さくなれば、必然的に求められる役割は変わってきます。
例えば、大企業では経理課に所属し、仕事内容は経理関連のみだったとしても、中堅・中小企業では
経理に加えて総務の仕事も担当することになるなど、細分化されていた業務から
1人何役もこなすことになる場合があります。
大企業では経験できない仕事を地方の企業で経験し、早い段階で幅広い役割を担うことで、
視座が高くなり、役職が上がったり、経営に近い仕事に携われる可能性も十分にあります。

③労働時間について
東京都心で働く人の多くは、通勤時間に1時間前後かけている方も多いのではないでしょうか。
また、通勤はほとんど電車などの公共交通機関を使うため、ラッシュ時の通勤電車の
ストレスは少なくありません。今は、リモートワークが推進されている企業も出てきていますが、
現実的にリモートワークが叶わない業種もあるでしょう。
福岡では、平均の通勤時間は30分前後で、東京に比べればラッシュ時の電車の混雑具合もたかが知れています。
少し郊外の企業になると、ほぼ全社員が自動車通勤をしているというところも多いです。
都心と比べると、福岡の企業では労働時間の制限がかかっていないところがまだ多く、
多少労働時間が長くなるかもしれませんが、労働時間と通勤時間のバランスを考えると、
実は大きな格差がないようにも思えます。

上記の例は、全ての人に当てはまる訳ではありませんが、物の見方ひとつで、
これまでハードルだと感じていたことでもハードルではなくなります。
転職活動が、「無駄な支出はないか」、「どこで子育てをしたいか」「どんなキャリアを積みたいか」などを
根本から考えるきっかけにもなります。

U・Iターン転職は簡単なことではありませんが、実現不可能なことでもありません。
“何を最優先にして、何に目をつぶれるのか”が重要なポイントになります。
これからU・Iターン転職をお考えの方は、是非しっかりと考えていただければと思います。