Uターン・Iターン転職が難しい訳

今回は、Uターン・Iターン転職を行う際に直面するハードルについて
お伝えさせていただきます。
弊社は福岡や北部九州、山口県の求人に強みを持っており、関東や関西、中には海外に赴任中の方からも
Uターン、Iターン転職のご相談を多数いただいています。 

ご相談いただく方からお聞きする、Uターン・Iターン転職の最も多い理由は、やはりご家族
(ご両親、配偶者のご両親など)の近くで生活したいといったプライベートの事情です。

新卒の就職時には、地元を離れても問題ないと思って関東や関西で就職したものの、ご両親が年齢を重ねて
体調面に不安が出てきたり、ご両親が近くにいないため、子育ての支援を得にくかったりと、
ライフスタイルの変化によってUターン・Iターンを考える方が大半です。

ただ、誰もがUターン・Iターン転職を実現できるかというと、実はそうではありません。
関東・関西と九州の物理的な距離による難易度というのもありますが、距離以上に高いハードルがあるのは事実です。
具体的に、どのようなことがハードルになるのかについて、お伝えいたします。 

転職においては、誰もが少なからず希望の条件(軸)をお持ちだと思います。
その希望の条件というのが、Uターン・Iターン転職においてはネックになることがあります。

①収入面について
企業の規模や業態にもよりますが、九州に本社を置く企業と、関東(特に東京)、関西(大阪、京都、神戸)、
名古屋に本社を置く企業では、給与水準にかなりの差があります。
東京から九州へのUターンの場合、年収ベースで約2割~3割少なくなることが多いです。
そのため、待遇面の折り合いが付かず、転職を断念する方もいらっしゃいます。
ただ、大都市圏と地方の物価(特に家賃が大きいです)が大きく異なりますので、額面よりも年収がダウンしたという
実感は少ないように感じます。
東京と福岡の家賃相場を比べると、福岡は東京の7割程度という感覚です。
地方には、育児環境の良さや通勤電車の混雑度が東京と比べて少ないこと、土地が広いことなど、
メリットもたくさんあります。
次回のブログで、地方のメリットについて詳しくお伝えしたいと思います。

②企業の規模や仕事内容について
収入ともリンクしますが、企業規模の大きさや、求められる仕事の内容も当然異なります。
例えば、「経営企画」や「財務」といったポジション。
上場企業では、こういった部署が独立していることがありますが、地方の企業(特に中小企業)では
経営企画や財務といった仕事は、社長や役員が自ら行ったり、経理など他部署との兼務が多いのが実情です。
そのため、希望する職種・ポジションの求人が極端に少なく、転職が叶わない方がいらっしゃいます。

③休日や労働時間について
大手企業では休日数が多く、労働時間も制限されていることがほとんどです。
最近は働き方改革の名のもとに、働きたくても会社が残業をさせてくれないなどという声も聞こえるぐらいです。
一方、地方の中小企業は大手企業に比べると、まだまだ働き方改革が浸透していない会社も多く、
休日数が少なかったり、労働時間が長かったりする場合があります。
休日数で言えば、大手企業は年間休日が120日以上ある企業が多いですが、地方、中小企業であれば
年間休日が100~115日ということが多いです。
逆に言えば、現職の会社の労働環境が厳しい環境であれば、比較的そのギャップは少ないとも言えます。 

上記の例は、もちろん全ての人、企業に当てはまる訳ではありませんが、Uターン・Iターン転職を
阻む要因になることは多いです。
このような事実だけを見ると、やはり首都圏や関西、東海の大都市でなければ、目指すキャリアを実現するのは
難しいと感じるかもしれません。
ただ、考えようによっては、地方で働くことのメリットはたくさんありますし、上記で述べたような
ネックとなるポイントの解決策もあります。 

次回のブログでは、上記で少し触れた地方で働くメリットについて、より具体的にお伝えします。